1月8日(日)から2月12日(日)までカイロス(〒700-0022 岡山市北区岩田町5-7)の2階の「精神資料室」で、私宅監置写真を展示している(ただし火曜・水曜はお休み)。
1月7日にセットアップのために岡山に行き、同日午後に同会場で行われたカイロス主催の「精神医療今昔放談会」(2カ月に1回開催、出演:大森文太郎氏 [万成病院名誉院長]、山本昌知氏 [元・こらーる岡山院長]、司会:阪井ひとみ氏)に先立って、パワーポイントを使って私宅監置展示写真の解説をした。
この解説(with PowerPoint)は、最終日の2月12日の午後1時からも行う。
もし岡山駅周辺に来られることがあれば、カイロスまで足を運んでいただければ幸いである。
(「精神医療今昔放談会」でのパワポ)
(カイロス2階の「精神資料室」)
なお、来る3月下旬に、今度は京都で「私宅監置と日本の精神医療史」展を開催する予定である。
いずれこのブログで詳細をお知らせしたい。
ところで、今回岡山に来たついでに、同地周辺の気になる場所を訪ねることにした。
1931(昭和6)年5月20日現在の内務省衛生局の『精神病者収容施設調』には、岡山県の精神病に関わる「神社瀑布等ノ保養所」として、吉岡稲荷(赤磐郡竹枝村)が挙げられている。
「竹枝村」は、現在の岡山市北区建部町の大田地区だという。
これまでの調査で、吉岡稲荷そのものは特定できていないが、大田にある天降布勢神社、天津神社、日吉神社という3つの神社になにか手がかりがないかと考えた。
これらの神社は、国道484号線に沿う感じで、不思議なくらい近接して建っている。
翌朝、岡山駅から7時発の津山線に乗る。
小雨模様で、あたりはまだ暗い。
およそ40分で最寄の福渡駅に到着。
ここもカイロスと同じ、岡山市北区に属している。
岡山市はとんでもなく広いようだ。
(JR津山線・福渡駅)
最寄と言っても、神社までは6kmくらいある。
これくらいなら歩けるが、昼前までに岡山にもどらねばならない。
津山線の列車も1時間に1本くらいしかないので、あまり時間的な余裕がない。
少なくとも、往路はタクシーで行くことにした。
タクシーの運転手は「神社めぐりですか?まあ、そういうお客さんは、結構いますよ」と言うので、まあ、神社めぐりということにしておいた。
距離的には一番遠い、天降布勢神社のあたりで降ろしてもらった。
1,620円。
鳥居をくぐって、参道を進み、社殿が見えてきたと思ったら、低い柵が前途を阻む。
どうやら立ち入り禁止らしい。
(天降布勢神社)
次いで、集落の細い道を行き、天津神社に到達。
ここはちゃんと整備されており、神社としての「現役」感があった。
(天津神社周辺。鳥居の向こうに国道484号線。)
(天津神社)
さらに集落を抜けて、日吉神社へ。
急階段を登っていくと、途中に動物よけ(?)の電線があって、行く手をさえぎる。
ここも、進入禁止か。
(日吉神社の参道)
結局、吉岡稲荷の手がかりは見つからなかった。
もう少し文献学的調査が必要であろうし、時間があったら近隣住民に「聞き込み」もしたらいいのだが、それもできなかった。
次回以降の課題としたい。
それにしても、小雨のせいか、休日の朝のせいか、誰ひとり歩いている人に出会わなかった。
復路は福渡駅まで歩くことにした。
1時間くらいで着くだろう。
(福渡駅に向かう途中の建部トンネル。長さ580mくらい。)
写真を撮りつつ、スタスタ歩いたら、予定よりだいぶ早く駅に着き、9時半くらいの岡山行きの列車に乗ることができた。
2両編成の車内は結構混んでいた。
(ふたたび福渡駅にもどった。)