粟田口療病院
京都市東山区粟田口三条坊町にある青蓮院は、天台宗に属し、旧号十薬院と称し、俗に粟田口御所と呼ばれる。天養元年(1144)天台座主行玄の創始になり、仁平3年(1153)鳥羽法皇の命により殿舎造営され、皇子覚快法親王を入寺させし天台宗三門跡の一つなり。
明治5年(1872)、永観堂の住職東山天華ら、ここに京都府仮療病院を創設す。現在、境内に「療病院跡」の石碑あり。
明治7年(1874)寺町広小路に移され、病院及び学校設立さる。これ京都府立医科大学の濫觴なり。
明治5年11月1日(陽:12月1日)〜明治13年7月17日までの8年5ヶ月17日存続した。
広小路療病院(明治13年7月18日〜) 京都府医学校
京都府立医学専門学校(明治36年6月20日〜)
京都府立医科大学(大正10年10月〜)
初代精神科教授
第五代校長 島村俊一 東京人 医学士 明治二十年卒業して直に大学院に学び、本邦精神病学の始祖榊教授に師事し、教室に助手たること数年、二十四年十月独逸国に自費留学し、二十七年十一月帰国するや、直に本校教諭となり、神経病学、精神病学、法医学を担当す、二十八年二月療病院に神経精神病科を独立せしめて其部長となる、三十二年九月副院長となり、三十三年五月当時悲運多難の本校に敢て校長となる、三十六年五月病院長をも兼ね、在任中学校と病院の面目を一新せしめて医学専門学校に完成し、進んで院校全部の改築と改良を竣功し、他日医科大学に昇格するの基礎を固め、四十三年三月病気退職せしも、大正五年十二月まで院務顧問と部長と講師を嘱託せらる、大正六年十二月校庭に壽像建つ、同十二年三月逝去、東京谷中墓地に葬る。学位論文は、「一、上行性神経炎に因する脊髄炎 二、橋部及橋脚部特に動脈神経核の血液供給に就て 三、所謂片山地方病の病理解剖、脳動脈ヱンボリー及ヂヤクソン氏癲癇原因の追加」
[注: 文献からのコピーが貼り付けられている、出典は不明]
大正11年(1922)7月、附属分院新築落成し、花園分院と称し、精神病者を収容して開院す。
昭和42年(1967)本院に移転、閉院。
(つづく)
久しぶりに小林靖彦資料アルバムから記事を投稿したい。
今回からは、『京都における精神医学的散歩 2』というアルバムである。
『… 2』というからには、『1』もある。
ただ、『1』のほうは、これまで紹介してきた小林アルバムと重複する部分がとても多い。
そこで、『2』だけ扱うことにした。
とはいえ、こちらのほうも、過去の記事の内容とダブることもあるだろう。
ところで、小林靖彦は「京都好き」である。
岩倉には何度か足を運んでいるし、それ以外の京都の旧蹟にも詳しかったようである。
1946年3月から1年弱だが、京都帝国大学の動物学教室で副手をしていたことも、「京都好き」に関係があるのかもしれない。
それに、大阪の旧制・八尾中学の出身であり、もともと京阪方面とのつながりは強い(その後は、旧制・高知高校→名古屋帝国大学医学部というコースだが)。
さて、本題の小林アルバム。
最初は「木屋町療病院」である。
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木屋町療病院
前に烏丸一条下ル御所内の施薬院三雲宗順邸に「病院」を開設した医学研究会は、さらに整備したものをつくろうと、聖徳太子の療病院にならって、寺院に寄附を呼びかけ、明治5年(1872)9月15日(陽:10月17日)、御池町木屋町東入ルに、「療病院」を開設した。
木屋町療病院は、仝年10月24日(陽:11月24日)までの39日間存在したのみであった。
旧料亭「おそめ」のあと
(つづく)
2015年5月に愛知県立大学で開かれる社会事業史学会のお知らせをいたします。
詳細は学会のホームページ(http://shakaijigyoushi-gakkai.com/)をご覧ください。
目下、演題募集中です。
自由論題報告(一般演題)の応募資格は、会員に限られています。
「若手研究者研究交流会」のほうは、会員でなくても応募ができます。
以下、「1 社会事業史学会第43回大会の概要」と「2 若手研究者交流会へのお誘い」は、学会HPからピックアップしたものです。
1 社会事業史学会第43回大会の概要
大会テーマ: 戦争・社会福祉・人権―「排除の歴史」を問い直す―
大会期日: 2015年5月9日(土)〜10日(日)
大会会場: 愛知県立大学長久手キャンパス
〒480-1198 愛知県長久手市茨ケ廻間1522-3
主催: 社会事業史学会/社会事業史学会第43回大会実行委員会
共催: 愛知県立大学地域連携センター
大会日程・1日目・5月9日(土)
9:00 - 9:30 若手研究者研究交流会 受付
9:30 -11:30 若手研究者研究交流会 報告
11:35 -12:35 若手研究者研究交流会ランチ・ミーティング
12:00 - 大会受付
12:45 -13:00 開会式
13:00 -14:00 基調講演
広瀬哲夫氏(長島愛生園自治会) テーマ「戦争・社会福祉・人権(仮)」
14:15 -17:15 自由論題報告
18:00 -20:00 懇親会
大会日程・2日目・5月10日(日)
9:00 - 大会受付
9:20 -10:50 総会
10:50 -11:00 文献賞・研究奨励賞授与
11:10 -16:00 共通論題報告(シンポジウム)
・テーマ「戦争・社会福祉・人権―排除の歴史を問い直す(仮)―」
・コーディネーター
大友 昌子(中京大学)・加美 嘉史(佛教大学)
・報告者
大友 信勝(中部学院大学)
愼 英弘(四天王寺大学)
北村 陽子(愛知工業大学)
木戸 利秋(日本福祉大学)
(各報告30分、報告者の順序は未定。12:30-13:20は昼食)
・指定発言者
小笠原祐次(多摩同胞会)
河合 隆平(金沢大学)
16:00 終了
2 若手研究者研究交流会へのお誘い
2015年5月9日(土)午前
社会事業史学会第43回大会が2015年5月9日(土)・10日(日)に、愛知県立大学で開催されます。
その第1日目の午前に若手研究者研究交流会があります。
若手とは研究者として若手という意味で年齢を問いません。
完成した研究成果を発表する学会発表と異なり、修士論文や博士論文の構想報告、中間報告、執筆中の論文の経過報告など完成前の研究の報告に対して、参加する若手研究者同士の議論や先輩研究者からの助言を通して、質の高い研究の完成を目指そうとするものです。
若手研究者研究交流会には、本学会の会員でなくても、社会福祉の歴史研究に取り組む学部生・大学院生およびそれに準ずる方が報告・参加できます。
費用負担はございません。
報告後には軽食も用意いたします。
積極的なご参加をお待ちしております。
【申込み方法】
2015年2月9日までに「研究発表申込票」と「研究概要」(研究題目と概要をA4版1枚800〜1,200字程度に記載したもの。様式自由)をメールまたはFAXで送信もしくは郵送してください 。
2015年3月9日までに「報告要旨集」への掲載原稿を「研究発表の要旨集掲載原稿 作成要領」にもとづいて作成しメールまたはFAXで送信もしくは郵送してください 。
詳細は社会事業史学会のホームページで確認してください。
送付先
〒480-1198 愛知県長久手市茨ケ廻間1522−3
愛知県立大学 教育福祉学部 宇都宮研究室気付
FAX : 052-308-1544 (大会専用)
メールアドレス : jigyoshigakkai43@gmail.com (大会専用)
第43回大会事務局 宇都宮みのり
以上