近代日本精神医療史研究会

Society for Research on the History of Psychiatry in Modern Japan
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『精神病者私宅監置ノ實況及ビ其統計的觀察』を読もう(その35)
 下田光造らのポジティブな評価にもかかわらず、定義温泉は医学者の願望どおりには発展しなかったようである。
 一軒のみの温泉宿に関する比較的最近の記事(とは言っても、実際に定義温泉を訪れたのは、記事の刊行年よりかなり遡るものも含む)によれば、「客のプライバシーへの配慮からか、見学も撮影もできないと聞いている」(石井厚、1987年)、「見送りの主人、(中略)『山のことで静かなことは静かですが、なるべく人を寄せつけんようにしておりまして』」(入山哲彌、1992年)、「『ここには温泉のようなところはないの?』と連れが訊いた。『あるにはあるが、しかし・・・・・・』男は言葉を濁した。」(佐伯一麦、1999年)、「不真面目な動機で訪ねる者は歓迎しないということだったが、ぼくはおかしななりゆきで泊まることができた」(つげ義春、2003年)など多数ある。


定義温泉の一軒宿(出典:石井厚「日本精神医学風土記―第2部―第2回 宮城県」『臨床精神医学』第16巻、1987年)

 いずれにせよ、現当主の石垣さんのお考えは、雑誌『旅』(1992 年12 月号)に掲載された記事「現代、湯守り列伝 病気は作られるものなんですよ」(文・竹村節子)に凝縮されている。
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