近代日本精神医療史研究会

Society for Research on the History of Psychiatry in Modern Japan
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小林靖彦資料紹介(10) 「精神病者治療所」(東京1)
 引き続き、小林靖彦の未発表原稿「精神病者治療所」(1973年)から、「東京」に関するものを順次紹介していきたい。

2.東京

1)狂疾治療所

 弘化3年(1846)、江戸日本橋の医師、奈良林伊織(一徳)によって江戸小松川(東京府南葛飾郡小松川村字新田)に創立され、明治6年(1873)、その子奈良林元春に引き継がれ、明治11年(1879)改築されて病床40余となり、明治13年(1880)4月小松川癲狂院と改称、ついで明治24年(1891)小松川精神病院と改称され、元春の子、奈良林浅次郎院長となる。


(小松川癲狂院)

 明治41年(1908)1月、南葛飾郡亀戸村に移転され、2月加命堂脳病院と改称、さらに加命堂病院となり、昭和19年(1944)廃止されました。


(加命堂脳病院)

2)高尾山薬王院(東京都八王子市高尾町)

 高尾山薬王院有喜寺は、高尾山(標高600m)の山頂にあり、聖武天皇の天平16年(744)に創立された真言宗智山派の名刹であり、江戸時代、関東一円にわたり信徒100万と称せられました。今は、「明治の森・高尾山国定公園」として自然が保護され、緑陰を求める東京人の行楽地となっております。


(高尾山薬王院立札)
[注:写真では説明書きの右端が切れている。]


(高尾山薬王院)

 中興開山の永和年間(1375-1378)以来、修験道の遺風を継承し、山伏による火渡りの大祭の荒行や、蛇滝、琵琶滝で滝をあびる水行など。数多くの宗教行事が行われています。

 滝治療を求めて、麓の宿に泊って滝に打たれる精神病者の姿が、古くから見られたと云います。

 今でこそ、ケーブルカー、リフトが山頂近くまで来ており、道路も整備されているが、昔は、山深く、親族が病気の平癒を祈願して寺まで来たり、病者は滝に打たれに来るだけだったらしく、寺に詳しい記録はないと云います。


(蛇滝の下り口)


(蛇滝)

(つづく)


 上の写真「蛇滝の下り口」に見える石の道標は、このブログにある高尾山の記事の写真に見えるものと同じ。私は真冬に高尾山を訪れたため、この「蛇滝の下り口」から蛇滝に到達することができなかった。道が凍結していたのである。
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