(愛媛県立図書館の裏手から、急峻な山に鎮座する松山城がよく見える)
毎年この時期になると、少し遠くの図書館に行きたくなる。
去年は島根県だった。
今年は愛媛県。
愛媛県に足を踏み入れるのはこれが初めてではないか。
愛媛県立図書館には過去に世話になったことがある。
かつて全国の公立図書館に問い合わせて、精神病者監護法の施行手続を集めようとしたことがある。
愛媛県からの回答は、「資料はあるが、コピーをするには来館してもらう必要がある」というものだった。
だが、名古屋から松山までは、そう簡単には行かれない・・・
グズグズしていたら、お情けか何かは知らないが、図書館からコピーが送られてきた。
遠方から呼びつけるのも不憫に思ったのかもしれない。
それ以来、愛媛県立図書館には親近感を持っているのだ。
(NHKのドラマ「坂の上の雲」のポスターが・・・)
図書館での文献調査のポイントはいくつかある。
ひとつは愛媛県に戦前からある(戦前にあった)精神病院について。
また、松山、今治、宇和島にあったという精神病者収容所・監置室について。
さらには、呉秀三の1912年の論文に掲載され、現在の新居浜市にあったと考えられる神道修正派の施設での精神病治療について。
これらの調査結果については、いずれ何らかの形で公表することになるだろう。
(図書館の近くで見つけた「正岡子規誕生邸址」の碑)
ところで、蛇足をひとつ。
図書館での作業に先立ち、昼ごはんをたべようと街をぶらついた。
ファーストフードでいいやと思っていたのだが、これがなかなか見つからない。
やっとミスタードーナツを見つけた。
そこを目指していく途中、「正岡子規誕生邸址」という石碑に出くわし、思わず写真を撮った。
NHKの「坂の上の雲」で子規を演じた香川照之に、なぜか私が似ているということになっていて(近所の歯医者の受付で言われたくらいだが)、最近は子規に親しみを感じているところである。